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高畑勲展~日本のアニメーションに遺したもの~

東京国立近代美術館で企画展「高畑勲展~日本のアニメーションに遺したもの~」が開催中です(2019年7月2日から10月6日まで)

初監督作品「太陽の王子 ホルスの大冒険」以降の作品は、特別なファンではないボクも観たことがあるものばかり。高畑勲さんが携わった作品は、それなりに知っているつもりでしたが、こうして時系列に並べて眺めてみると、作家さん自身の変遷を知ることができて、そこがとても面白いですね。

流れの中での作品の位置づけがわかると、作品そのものを見る目も違ってきます。たとえば「長くつ下のピッピ」をアニメ化する企画があって、残念ながらボツになってしまうのですが、その時に考えたアイディアが「パンダコパンダ」に結びついたということを知ると、「パンダコパンダ」に埋まっている「長くつ下のピッピ」を探し出してみたい気持ちになります。

もうひとつボクが興味をもったのは、高畑勲さんの仕事術というか、やりたいことを他人に伝えようとする工夫です。大きい仕事を割り振る作業は、いちばん苦心をするところだと思います。香盤表を作ったりするのは、事務的な意味もあってわかりやすいですが、「物語の盛り上がり」をチャートにしなくても、割り振りに差し支えはないように思ったんですね。でも、割り振られた仕事をやる立場で考えてみると、受け持った仕事がどこなのか知ることは、単純にやる気に直結しそうな気がします。なるほどなあ。

映画が好きでよく観るのですが、冒頭のシーンを最後に繰り返す演出がよくあります。高畑勲さんが仕事を始めた頃、かぐや姫を題材にした物語の構想があったことを、今回の展示で初めて知りました。そして最後の監督作品が「かぐや姫の物語」ですから、高畑勲さんの人生が、なにか映画のような気がしてなりません。

唯一、物販が自分好みでなかったことだけが残念です・・・図録だけ買いました。
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高畑勲展 | 公式サイト | 東京国立近代美術館にて7月2日より開催